2 旋衡風

    台風よりもスケールが更に小さい竜巻の場合は,

・ 更に回転半径が小さく風速も大きいために遠心力が大きくなる。

・ 遠心力に比べコリオリ力は相対的に小さくなり,無視できる。

・ 強い気圧傾度力と釣り合うのは回転運動の遠心力のみになり,

 

このときは気圧傾度力と遠心力の釣り合いを考え、旋衡風平衡という。(6.40)式でコリオリ力を省略す

ると

     旋衡風

/r=G               (6.43)

が得られる。

旋衡風の式において,風速はVでの形だけなのでVが+でも−でも同じ効果である。低気圧であっても

反時計回り(V>0)も,時計回り(V<0)の風が存在し得ることになる。

 

 

[問題]北緯40°に竜巻がある。中心から100mの所で空気が50m/sで回転運動をしている。単位質量の空気塊に働く遠心力,コリオリ力を

単位Nで求めなさい。
地球の自転角速度=7.3×10−5/s,Sin40°=0.64とする。

 

   答 遠心力 25N/kg , コリオリ力 0.0047N/kg 

 

遠心力=V/r , コリオリ力=2ΩVSinφの式に値を

入れる。 答えの単位Nは何でしたか?

 

遠心力とコリオリ力の大きさに注意。コリオリ力は無視できる大きさである。