次に,コリオリ力の東西成分を絶対角運動量の保存則から求める。

単位質量の空気を考え,東西方向には何も力が働いていないとする。

時刻tで,緯度φ,東西方向の速度u の空気が

微小時間凾伯繧ノ 時刻t+凾煤@緯度φ+刄モ,東西方向の速度u+凾普@になった。

 

空気塊は南北方向(経度線方向)へ凾博條ヤに刄モ移動した。

この時の絶対角運動量保存は(6.12),(6.13)式から

Cosφ(u+rCosφ・Ω)=rCos(φ+刄モ)[(u+凾普j+rCos(φ+刄モ)・Ω]

となる。

ここで,Cos(φ+刄モ)に(6.7)式を適応する(記号は違うが)。

Cos(φ+刄モ)=Cosφ・Cos刄モ−Sin刄モ・Sinφ≒Cosφ−刄モSinφ 

:刄モが微小のとき,Sin刄モ=刄モ,Cos刄モ=1である。

 

絶対角運動保存の式の( )を外す。

右辺=rCos(φ+刄モ)[(u+凾普j+rCos(φ+刄モ)・Ω]

=r(Cosφ−刄モSinφ)[u+凾普{rΩ(Cosφ−刄モSinφ)]

=(rCosφ−r刄モSinφ)[u+凾普{rΩCosφ−rΩ刄モSinφ]

= rCosφu−r刄モSinφu

 +rCosφ凾普|r刄モSinφ凾

 +rCosφrΩCosφ−r刄モSinφrΩCosφ

 −rCosφrΩ刄モSinφ+r刄モSinφrΩ刄モSinφ

 下線は凾∞凾bフ形があり,(微小)×(微小)=超微小なので省略。

式を整理。

右辺= ruCosφ−ru刄モSinφ+r凾匹osφ

   +ΩCosφCosφ−2rΩ刄モSinφCosφ

左辺=rCosφ(u+rCosφ・Ω)

  =ruCosφΩCosφCosφ

下線は左辺と右辺にあるから消える。整理すると,

2rΩ刄モSinφCosφ−r凾匹osφ+ru刄モSinφ=0

2rΩ刄モSinφ−凾普{u刄モSinφ/Cosφ=0

となる。

上式を凾狽ナ除すと、

(2ΩSinφ)r刄モ/凾煤|凾普^凾

+((uSinφ)/(rCosφ))r刄モ/凾煤≠O

(刄モ/凾煤jを考える。空気塊は凾博條ヤに南北(経度線に沿って)に角度刄モだけ移動した。

(刄モ/凾煤jは空気塊の南北方向の角速度である。

地球を北極−南極を通って縦割りにした面(南北断面)の一番外側を空気塊が動いている。円運動
では 速度=半径×角速度 である。したがって,式の中のr刄モ/凾狽ヘ空気塊の速度の南北成
分v
を示す。r刄モ/凾煤≠磨@を代入して書き直すと,

     

となる。右辺第2項は地球自転の効果ではなく(Ωは入っていない),地球が丸いことによる効果であ
る。この項は第1項に比べると小さく,省略できる。そうすると,

           (6.23)

になる。

 

ここで運動(ニュートン)の第2法則に戻って考える。

     F=mαで単位質量(m=1)を考えれば,

加速度の大きさ=力の大きさ。

     (6.23)式で左辺は凾博條ヤでの速度変化凾浮凾狽ナ割ったものだから,単位時間当た
りの速度変化,

すなわち加速度である。

     uは速度の東西成分だから加速度も東西成分であり,力も東西方向である。(力,速度,
加速度はベ
クトル)

 

6.23)式から,北半球ではコリオリ力は

     空気が北向き(v>0)に動くときは東向き[(凾普^凾煤j>0]

     空気が南向き(v<0)に動くときは西向き[(凾普^凾煤j<0]

に働く。

これから先も運動方程式において、運動の方向と力の方向,力が釣り合っているときなどの条件での議

論が続く。